熱い視線

2003年3月14日
「会いたかったよ…」って切なそうに言われた。





とりあえず数々の憶測と疑惑は脱いだ服の下に隠しておきましたとさ。





浴室で将来の生活に対する夢を真剣に語る彼の口元だけをじっと眺めながら聞き入っていたけれど、「本当なのかな。」「そう思うのは今だけじゃないの。」と思ってしまいそうだったから、軽く聞き流すことにしていた。




並んで寝そべっているとき、「これくらいの広さの部屋で一緒に暮らせたらなぁ…」ってつぶやく彼氏の言葉も同様に「うんうん」って言って聞き流していた。







流れていく言葉。




そこに本心が込められているのならば、自然と現実になって戻ってくるはず。




私を見るときの熱い視線。







それが本物の熱ならば、自ずと私の内側に体温となって流れ込んでくるはず。







これからはそれを証明できるかを見極める時期であるということを、頭の奥で考えながらあなたの隣を歩いていたのでした。

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